東京高裁に下山鑑定人の尋問と狭山事件の再審を求めます

2022年05月20日 狭山再審を実現する釜ヶ崎住民の会・反失連・釜日労から

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狭山再審実現する釜ヶ崎住民会・釜日労・反失連

部落差別が生んだえん罪

1963年5月1日、埼玉県狭山市で女子高校生が誘拐、殺害されるという「狭山事件」が起きました。

警察は身代金を取りに来た犯人を取り逃すという大失態を犯し、国会でも追及され、警察庁長官が辞任しました。焦った警察は狭山市内の被差別部落に見込み捜査を集中し、5月23日、石川一雄さんを別件逮捕しました。1ヶ月にも及ぶ拷問的な取り調べの末に、「お前がやったと言わなければお兄さんを逮捕する」と脅され、石川さんはウソの自白を強制されました。

第一審は死刑。二審では無期懲役判決が下されました(上告却下で確定)。”貧困のため小学校にも満足に通えなかった生い立ちがこのような人格を生んだ”(一審判決文)など、裁判は差別に満ちたものでした。

石川さんは、31年7ヶ月の獄中生活を経て、1994年に仮釈放されました。東京高裁に対し無実を訴え、再審(裁判やり直し)を求めて闘っています。

発見された万年筆はねつ造されたもの

現在、第三次再審請求審は、大詰めを迎えています。最大の争点は、石川さんの自宅から発見された万年筆が被害者のものか否かということです。

被害者が事件当日まで使っていた万年筆のインクはジェットブルー、石川さんの家から発見された万年筆のインクはブルーブラックで、違うものでした。これについて検察は第一次再審で「被害者がインクを補充した可能性がないとは言えない」と言い出しました。裁判所も全面的にそれを採用して、これまで万年筆がニセモノである可能性を否定してきました。

第三次再審では下山進博士は、被害者が使っていたものと同じジェットブルーインク(クロムを含む)が入っている万年筆を空になるまで使い、その後にブルーブラックインクを補充して、蛍光X線分析装置でその成分を調べました。その結果、万年筆からジェットブルーインクの成分(クロム)が見つかりました。

他方、石川さんの家から発見された万年筆のインクを調べたところ、被害者のジェットブルーインクの成分は全く見つかりませんでした。

下山鑑定によって、検察、裁判所によるインクを補充したという主張の誤りが証明されました。発見された万年筆は被害者のものではありません。何者かによってねつ造されたものだったのです。

検察は「水洗いした」と新たな憶測 大野裁判長は新証拠を調べ、再審開始を

下山鑑定に対し、検察は2年以上も反論の実験をやると言いながら、できませんでした。代わりに何と「インクを補充する前に、万年筆を水洗いした可能性がある」との新たな憶測を持ち出しています。ところが、私たちの実験では、30分以上水洗いしてもインクは残るのです。憶測に憶測を重ねて、証拠のねつ造に手を貸し、無実の人を犯人に仕立て上げることは許されません。大野勝則裁判長は、根拠のない検察の「水洗い」説を絶対に採用しないでください。

石川さんは、今年83歳。残された時間は長くありません。ただちに下山鑑定人の尋問や化学的実験を行なってください。

狭山事件・裁判の年表 ()は石川さんの年齢

1963年
5月1日 狭山事件発生
同月23日 石川さん不当逮捕(24歳)
1964年
第一審 浦和地裁・死刑判決(25歳)
1974年
第二審 東京高裁・無期懲役判決(35歳)
1977年
最高裁・上告却下し刑確定
東京高裁に第一次再審申立(38歳)
1980年
東京高裁・第一次再審却下(41歳)
1981年
異議申立却下(42歳)
1985年
最高裁・第一次再審特別抗告却下(46歳)
1986年
第二次再審申立(47歳)
1994年
31年7ヶ月ぶりに仮出獄(55歳)
1996年
早智子さんと結婚(57歳)
1999年
第二次再審却下(60歳)
2002年
異議申立却下(63歳)
2005年
最高裁・特別抗告却下(66歳)
2006年
東京高裁に第三次再審請求申立(67歳)
2009年
三者協議が始まる(70歳)
2016年
下山第一鑑定を提出(77歳)
2018年
下山第二鑑定を提出(79歳)
2020年
大野勝則裁判長に交代(81歳)
2022年
弁護団が鑑定人尋問請求(83歳)