特掃の賃上げを勝ち取ろう!
2022年05月31日 釜ヶ崎日雇労働組合から
5/31 対 大阪府・大阪市交渉 ふるさとの家 19時〜
なかまのみなさん!
私たちは長い失業の時代の中で、反失業闘争の闘いに取り組み、大阪市、大阪府から特掃を勝ち取ってきました。
高齢の日雇いのなかまが、仕事にありつけず、野宿生活になってしまう中で、「仕事をよくせ!」「寝る場所をよこせ!」と粘り強く闘う中で、特掃とシェルターを闘い取ってきたのだ。
今では当たり前のように存在する特掃もシェルターも「日雇い労働者のみなさん、仕事がなくて大変でしょう。」と行政が創ってくれた仕組みではありません。 釜ヶ崎で働いていた先輩方が、中之島公園で集団野営・共同炊事をしながら大阪市と交渉をし、大阪城公園で集団野営・共同炊事をしながら大阪府と毎日のように交渉を重ねながら勝ち取ってきたものです。
声を上げなければ何も勝ち取ることはできない
特掃の賃金は年間予算を決めたうえで、その予算を使い切るまで、輪番制で仕事が回ってくる。
これまでは月あたりの賃金の額は周り数で決まるので、日当そのものは月収にあまり関係がなく、周り数のほうが問題でした。
しかしこの間の社会情勢は、コロナ下で諸物価が高騰しており、賃金日額自体の値上げも必要ではないかと考えられます。特掃へ行くときも、日雇い仕事へ行くときも、諸物価の高騰に見合った賃金額が必要ではないでしょうか?
今、人間らしい最低限の生活水準としての生活保護費が12万円を切るくらいに設定されています。
これに、保険料や税金など、そして、健康を維持するための病院代などを考慮してプラスすると、一月、16万6千円が生活保護水準の「人間らしい最低限の生活水準」を維持できる金額ということになる。
特掃賃金7,500円を何としても勝ち取ろう!
これを月平均労働日数22日で割ると7千500円ほどとなる。
また別のアプローチ(考え方)でいくと、特掃が始まってから今までの法で定められた最低賃金の上昇率を5千700円にかけても、7千500円になることから、メーデー時の要求額としました。
これまでの釜ヶ崎労働者は自ら声を上げることによってだけ、自分たちの権利を勝ち取ってきました。
賃金の不払いを取り戻してきたのも、労災もみ消しを許さず労災補償を勝ち取ってきたのも、暴力犯場をつぶしてきたのも、行政が手を最述べてくれたわけではない、自分たち自身に手で勝ち取ってきたものです。
この大幅な賃上げ要求も、他人任せでは実現しません。一部の労働者の願いではなく、釜ヶ崎労働者全体の要求だということを行政に態度として突き付けていきましょう!
2022年 大阪府・大阪市への要望 まとめ
特掃の拡充
- 月13日以上就労機会の実現。
- 最低賃金に見合った賃上(5,700円→7,500円)。
- 特掃以外の高齢者向け就労開拓を強化。
特掃登録をしやすく
- 月1回登録を毎日登録へ。
- 建設日雇労働経験要件の実情に応じた緩和。
若年の不安定労働者支援
- 交通費・食費が無い状態から活用できる就労対策を実施。
- 大阪府・大阪市が就労機会・場所を提供。
生活保障のしくみ
- 高齢のホームレス生活者への住居支援(住まいの手当)。
- 住宅扶助/医療扶助の単給(生活保護制度の柔軟な運用)。
- 継ぎ目のない生活保護/特掃との組合せ。
地域の課題にも取り組む旧センター北側施設
- 釜ヶ崎の労働者、生活保護を受けている者、生活困窮者が活用しやすい施設。
- 管理・運営業務から地域の雇用を。
- 不安定居住にある者を包括に支援。
- あいりんシェルターを含めたエリア計画。
先輩たちが残した貯金を困窮している人の支援へ
- 高齢のホームレス生活者への居住支援の財源として活用。
- 不安定居住にある者を包括的に支援しうる入口機能を旧センターに。
新型コロナ感染防止対策の推進
- 高齢・ハイリスク・非定住などに対応できる柔軟なワクチン接種体制づくり。
- 地域医療における土日祝および夜間の発熱者の拡充。